2018年1月11日 宮崎日日新聞(11面)に掲載
東日本大震災が発生した2011年3月11日にちなみ、毎月11日に防災を考えます
みやにち防災特集 見直そう備え 防災士ネットワーク便り
宮崎日日新聞社提供
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自然災害に対してお住まいの市町村は、災害が発生する危険性が高まった場合に、起こりうる災害種別に対応した区域を示して避難情報を発令します。お住まいの市町村から発令される避難情報には、以下のものがあります。
①【避難準備・高齢者等避難開始】避難勧告や避難指示(緊急)を発令することが予想される場合に発令されます。避難に時間を要する人(ご高齢の方、障害のある方、乳幼児等)とその支援者は避難を開始しましょう。その他の人は避難の準備を整えましょう。
②【避難勧告】災害による被害が予想され、人的被害が発生する可能性が高まった場合に発令されます。速やかに避難場所へ避難をしましょう。外出することでかえって命に危険が及ぶような状況では、近くの安全な場所への避難や、自宅内のより安全な場所に避難をしましょう。
③【避難指示(緊急)】災害が発生するなど状況がさらに悪化し、人的被害の危険性が非常に高まった場合に発令されます。まだ避難していない人は、緊急に避難場所へ避難をしましょう。外出することでかえって命に危険が及ぶような状況では、近くの安全な場所への避難や、自宅内のより安全な場所に避難をしましょう。
※必ずしも、この順番で発令されるとは限らないので、ご注意ください。また、これらの情報が発令されていなくても、身の危険を感じる場合は避難を開始してください。
※もしもの時に備えて緊急的な対応について、事前に考えておきましょう。例えば、大雨等により、避難場所までの移動が危険と思われる場合は、近くのより安全と思われる建物(最上階が浸水しない建物、川沿いでない建物等)に移動しましょう。
更に、 外出すら危険と思われる場合は、建物内のより安全と思われる部屋(上層階の部屋、山からできるだけ 離れた部屋)に移動しましょう。
私たちの心は、予期せぬ異常や危険に対してある程度、鈍感にできています。ある限界までの異常は、正常の範囲内として処理する心の働き(正常性バイアス)があり、それが逃げ遅れの原因となります。そのような心の働きがあることを知ることで自然災害に対しては、適時適切な避難行動をとるように心がけましょう。
また人には、他人を助けたいという気持ち(愛他行動)があります。逃げ遅れた人がいたら自分の命を差し置いてでも助けようとする行動です。避難を拒否して逃げ遅れて説得に来た避難誘導者と共に命を落とすことだけは絶対ないように、一人ひとりが自ら率先して速やかに避難行動をとり自分の命は自分で守るようにしましょう。
その避難行動がきっかけとなって周囲の住民が避難し、被害を最小限に抑えることに繋がります。
自分の命を率先して守ることが、実は周りの多くの命を守ることにつながるのです。
【編集後記】
今回の防災ネットワーク便りの寄稿に関しまして~平成28年度赤い羽根共同募金「ボランティアの輪」講演会~平成29年2月19日(日)日南市国際交流センター小村記念館いおいて「災害時におけるボランティアの必要性と役割とは」で講演をして頂いた講師の阿部寛行氏よりメッセージを頂きました事を皆様にご報告すると共に阿部寛行様へお礼申し上げます。
NPO法人 宮崎県防災士NW 日南支部 広報 中尾 徳彦